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2021年9月30日 「簡易型マインドフルネス認知療法の効果検証研究」の介入をスタートしました

 

写真はイメージです。

 

2020年度、文部科学省科学研究費助成事業 基盤研究(B)の採択を受け、本年9月より、『簡易型マインドフルネス認知療法の効果検証研究』における介入をスタートしました。本研究は、健常成人労働者を対象としており、企業との協働にて実施いたします。

 

マインドフルネス認知療法(MBCT)に基づくプログラムは、世界各国で研究され、様々な疾患に対する効果、ストレスの改善、well-beingやメンタルヘルスの向上などの効果が認められています。私共の研究室においても、様々な方を対象に研究を実施し、その効果を実証してまいりました。一方で、労働生産性の改善効果があるかは十分に検証されていないのが現状です。このような背景から、マインドフルネスを取り入れたサポートプログラムが労働生産性の改善に効果的かどうかを確かめることといたしました。なお、職域での実施可能性を考慮し、従来のプログラムのエッセンスを維持したまま短縮した「簡易型マインドフルネス認知療法(bMBCT)」を開発し、本研究にて実施いたしましす。

 

慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室

慶應義塾大学ストレス研究センター

佐渡充洋(研究代表者)

 
 

研究の概要

■ 課題名

簡易型マインドフルネス認知療法は健常成人労働者の生産性を改善させるか? ——待機群を対照とした無作為化比較対照研究——

 
■ 目的

簡易型マインドフルネス認知療法が健常成人労働者の労働生産性やワークエンゲージメント、well-beingなどを改善しうるか、またその費用対効果がどの程度であるかを無作為化比較対照研究で検証すること。また、効果に寄与する因子は何であるかを明らかにすること。

 
■ 概要

マインドフルネス認知療法(MBCT)の簡易型を開発し、簡易型によるMBCT により受講の負担を軽減しながらその経済効果や効果を無作為化比較対照試験で明らかにする。

 
■ 研究期間

第1期:2021年9月〜2022年11月
第2期:2022年8月〜2023年10月(予定)

 
■ 実施人数

約220名

 
■ 実施方法

オンライン会議システムを使ったライブ配信による実施。

 
■ 協働企業(五十音順)

株式会社公文教育研究会
大和証券株式会社
株式会社ニチレイ

2021年9月1日 論文掲載のお知らせ「マインドフルネス認知療法の健康な人に対するwell-beingの改善効果の効果検証」

 

マインドフルネス認知療法の健康な人に対するwell-beingの改善効果の効果検証の論文が、Frontiers in Psychologyでpublishされました(筆頭著者:小杉哲平、責任著者:佐渡充洋)。
8週間のプログラムの実施後、人生の満足度を計測するSWLSという指標が有意に改善、心理的well-beingの指標であるFlourishing Scaleもプログラム終了後2ヶ月の時点で有意な改善が示されています。

 

論文は以下からお読みいただけます。

Effectiveness of Mindfulness-Based Cognitive Therapy for Improving Subjective and Eudaimonic Well-Being in Healthy Individuals: A Randomized Controlled Trial.

Kosugi T, Ninomiya A, Nagaoka M, Hashimoto Z, Sawada K, Park S, Fujisawa D, Mimura M, Sado M.
Front Psychol. 2021 Aug 27;12:700916. doi: 10.3389/fpsyg.2021.700916. eCollection 2021.
PMID: 34539498 Free PMC article.

2021年8月31日 論文掲載のお知らせ「薬剤抵抗性のうつ病患者さんに対する認知行動療法(CBT)の増強療法の費用対効果研究」

 

薬剤抵抗性のうつ病患者さんに対する認知行動療法(CBT)の増強療法の費用対効果研究の論文がPsychiatry and Clinical Neuroscienceからpublishされました(筆頭著者:佐渡充洋、責任著者:中川敦夫)。
本研究の結果から、薬剤抵抗性のうつ病のうち中等症もしくは重症の患者さんに対しては、CBT増強療法の費用対効果が良いことが示されました。

 

論文は以下からお読みいただけます。

Cost-effectiveness analyses of augmented cognitive behavioral therapy for pharmacotherapy-resistant depression at secondary mental health care settings.

Sado M, Koreki A, Ninomiya A, Kurata C, Mitsuda D, Sato Y, Kikuchi T, Fujisawa D, Ono Y, Mimura M, Nakagawa A.
Psychiatry Clin Neurosci. 2021 Aug 29. doi: 10.1111/pcn.13298. Online ahead of print.
PMID: 34459077

2021年8月2日 認知症の方に対するマインドフルネス療法のメタアナリシスの論文がpublishされました

 

認知症の方に対するマインドフルネス療法のメタアナリシスの論文がpublishされました(筆頭著者:永岡麻貴、責任著者:佐渡充洋)。

 

結果として、認知症の方、軽度認知機能障害の方に対するマインドフルネスについては、現時点で効果があるというエビデンスは認められませんでした。
ただこれは、必ずしも『効果がないと結論づけられる』というのとは異なり、現時点で結論を得るために必要な研究が、質、量ともに不足しているということを意味します。一方、通常のプログラムではやはり効果が出にくいという可能性も考えられます。質の高い研究の蓄積が望まれる領域です。

 

論文は以下からお読みいただけます。

Effectiveness of mindfulness-based interventions for people with dementia and mild cognitive impairment: A meta-analysis and implications for future research.

Nagaoka M, Hashimoto Z, Takeuchi H, Sado M.
PLoS One. 2021 Aug 2;16(8):e0255128. doi: 10.1371/journal.pone.0255128. eCollection 2021.
PMID: 34339428 Free PMC article.

2021年6月30日 論文掲載のお知らせ「認知行動療法の提供時期に関する費用対効果研究」

 

認知行動療法の提供時期に関する費用対効果研究の論文がJournal of Affective Disordersでpublishされました(筆頭著者:山田慶英、責任著者:佐渡充洋)。以下概要です。

 

【概要】

  • うつ病に対して薬物療法と認知行動療法(CBT)を併用すると効果が高いことはわかっています。しかしCBTのセラピストが必要になるためコストは高くなります。
  • うつ病に対して最初からCBTを併用するのと、最初は薬物のみで治療し、よくならない人にCBTを実施するのとではどちらが費用対効果的かをモデリングの手法を用いて検証しました。結論として、最初からCBTを併用する方がコストはかかるも、効果も高く、その程度がNICEの閾値を下回るため費用対効果的である可能性が考えられました。
  • ただしbudget impact analysisが実施されていない、教育コストが考慮されていないという限界については考慮が必要です。

 

論文の抄録は以下からご覧いただけます。

A comparison of cost-effectiveness between offering antidepressant-CBT combinations first or second, for moderate to severe depression in Japan.

Yamada Y, Miyahara R, Wada M, Ninomiya A, Kosugi T, Mimura M, Sado M.
J Affect Disord. 2021 Sep 1;292:574-582. doi: 10.1016/j.jad.2021.05.095. Epub 2021 Jun 17.
PMID: 34147970

2021年4月30日 論文掲載のお知らせ『「認知症に優しいデザイン」は費用対効果が良いのか?』

 

「認知症に優しいデザイン」は費用対効果が良いのか? についてのreview(letter)がPsychogeriatricsからpublishされました。(筆頭著者:是木明宏、責任著者:佐渡充洋)
現時点で、「認知症に優しいデザイン」についての費用対効果研究およびそれを可能にする研究はないことが明らかになりました。

 

論文の抄録は以下からご覧いただけます。

Is ‘dementia-friendly design’ cost effective? The results of a preliminary literature review.

Koreki A, Sado M, Katayama N, Rutherford A, Bowes A.
Psychogeriatrics. 2021 Jul;21(4):691-692. doi: 10.1111/psyg.12698. Epub 2021 Apr 20.
PMID: 33880845 No abstract available.

2021年1月28日 論文掲載のお知らせ 「学習療法の日常生活自立度への効果および費用対便益分析」

学習療法の日常生活自立度への効果および費用対便益分析の論文が、Journal of Alzheimers Diseaseからpublishされました。認知症の方に学習療法を継続すると、実施しない群に比べて1年度に要介護度で約「1」の差がつくこと、介護保険費用は約20万円/人節減されることが明らかになりました。

 

論文の抄録は以下からご覧いただけます。

Does the Combination of the Cognitive Interventions Improve the Function of Daily Living and Save the Long-Term Care Cost? A Pilot Study of Effectiveness and Cost Saving Analysis of “Learning Therapy” for People with Dementia.

Sado M, Funaki K, Ninomiya A, Knapp M, Mimura M.
J Alzheimers Dis. 2020;74(3):775-784. doi: 10.3233/JAD-190886.
PMID: 32116248

2020年11月6日
〜ご案内〜
不安症の患者さんを対象とした
《オンライン・マインドフルネス教室》

 

当教室は国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)研究事業として、
不安症(パニック症・広場恐怖症・社交不安症)の方を対象に開催いたします。

※定員に達しましたため、募集を終了させていただきました。

 

 

瞑想やヨガの手法を応用したマインドフルネスは、うつ症状や不安症状など、ストレスによる諸症状の改善効果が確認されています。当研究室でも、これまでに不安症の患者様を対象としたマインドフルネス認知療法の研究を行い、その効果を実証してまいりました。
この度、さらに長期的な実践による効果検証を行うこととなり、当マインドフルネス教室はその研究の一環となります。ご参加の皆様にとっても、心の健康に役立つプログラムになると考えています。

 

慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室

慶應義塾大学ストレス研究センター

佐渡充洋(研究代表者)

 

 

教室の概要

日程:全9回(オリエンテーション1回を含む)

2021年 1/7, 1/14, 1/21, 1/28

    2/4, 2/11(祝), 2/18, 2/25, 3/4

    毎週木曜日

   (その後、フォローアップ期間あり)

 

時間:19:00〜21:00
 
実施方法:オンライン

Web会議システムZoom使用予定

 
費用:無料

1回2000円程度の謝礼をお支払いいたします。また、参加費はかかりませんがテキスト(約3000円)をご購入いただきます。

 
 

参加条件

以下の参加条件を満たす方
 

  • 20-65歳以下であること
  • パニック症、広場恐怖症、社交不安症のいずれかの診断を満たすこと
  • 薬の治療を4週間以上受けていること
  • 慶應義塾大学病院でのスクリーニング診察の受診が可能であること
  • 研究期間中、慶應義塾大学病院への通院が数回可能な方
  • ご自宅でウェブ会議システムを使用することが可能な方
  • 基本的に毎回参加が可能であること
  • 過去に8週間以上のマインドフルネスのプログラムに参加したことがない方
  • 毎日のホームワーク(瞑想を含み、所要時間30〜60分程度)への取り組みが可能な方

 

ご応募から参加確定までの流れ

① 次項の応募フォーム(またはメール)でご応募ください。

 

② 事務局より数日以内にメールでご連絡いたします。

 

③ スクリーニング面談(2回)を受けていただきます。

  1回目:ウェブでの面談
  2回目:慶應義塾大学病院での受診
  詳細はメールにてご確認ください。
 

④ 面談結果でご参加の可否を決めさせていただきます。

 
面談の結果によっては、ご参加いただけない場合もありますことをご了承ください。

 
 

お申し込み方法

申し込みフォームよりお申し込みください。

《申し込みフォーム》

お問い合わせは、keio.mindful@gmail.comまでご連絡ください。事務局より数日以内に返信いたします。

 
 

 

慶應義塾大学ストレス研究センターでは、様々な方を対象にマインドフルネス教室を実施してまいりました。
※今回はオンラインでの実施となります。

 
 

参加いただいた方の声

マインドフルネスを学んでから、自分がイライラしている時や悲しい時、自分の心身に変化を感じた時に、自分の状態を客観視できるようになりました。「こう感じるのは当たり前だし仕方がない」と、自然に気持ちがおさまるのを待てるようになったと思います。

*****

瞑想は生活の一部になり、ほぼ定着しました。日常の何気ない動きの時、自分の身体に目を向けると、肩に力が入っていたり、歯を食い縛っていたり、身体のどこかに力が入っていることに気が付くようになりました。力が入っていることは不安を感じる気持ちよりも先に起こる身体の緊張だと気づき、その時は不安を感じていなくても呼吸を整え一度リセットさせています。

*****

パニック発作が起きても以前のように慌てすぎることはほぼありません。不安や恐怖を客観的に見つめて呼吸に集中し、大丈夫だよと暴れている馬をあやす感じです。全体的に自分を追い込まず優しく接し、良い意味で「いい加減」になれたような気がしています。

*****

夜に犬と散歩している時、歩きながら体の感覚を確かめます。風が顔に当たり、髪が後ろへとなびいていく時、マインドフルネス教室で学んだ「雲が頭の上を流れていくように、状況は変わっていく」ということを思い出します。この風のように、今自分自身が直面する悩みや問題も過ぎ去っていくと考えるようになりました。

 
過去の研究結果はこちらよりご覧いただけます。
 

マインドフルネス瞑想の動画・音声をご紹介しています。

 

ストレス研究センターカンファレンス[2020.9.30]〜開催レポート

 
2020年9月30日、ストレス研究センターカンファレンスをオンラインで開催し、『withコロナ時代における、働き方改革とWell-being』のタイトルで、三宅琢先生にご講演いただきました。
眼科専門医兼コンセプトディレクターとしてビジョンパークの制作・運用に携わったご経験から、ICT機器を活用した障がい者・高齢者への情報処方と、障がい者と健常者が共存する包括的な社会の実現に向けた具体的な取り組みについてご紹介くださいました。
 

▼講演の模様を動画でご視聴いただけます。


 

演者:三宅 琢 先生

東京大学先端科学技術研究センター 人間支援工学分野 客員研究員
東京大学未来ビジョンセンター 客員研究員
公益社団法人Next Vision 理事
新型コロナウィルス感染症神奈川県対策本部 技術顧問
ヤフー株式会社 産業保健チーフアドバイザー/グッドコンディション推進室長補佐
株式会社Studio Gift Hands 代表取締役
医学博士、眼科専門医、労働衛生コンサルタント、メンタル法務主任者
趣味:映画、芸術、家具、演劇、喜劇、写真、詩歌
 

2020年9月30日 【企業様向けオンライン説明会】のご案内〜社員の方のwell-being・労働生産性改善を研究する「マインドフルネス教室」


 
 
このたび、「マインドフルネス」という瞑想やヨガの手法を用いたプログラムが、働く人のウェルビーイングやエンゲージメント、また労働生産性を高める効果があるかを明らかにするための研究の実施を計画しております。それに伴い、参加協力いただける企業様を募っております。説明会にて詳細をお聞きの上、ご検討くださいますようお願い申し上げます。
 
慶應義塾大学医学部 精神・神経科学教教室
慶應義塾大学ストレス研究センター
佐渡充洋(研究責任者)
 

説明会概要

日時:2020年10月19日(月)14:00-15:30
 
開催方法:オンライン(Zoom)
※Zoomへの接続環境は各自にてご準備ください。
タブレット端末の場合は事前にアプリ(Zoom cloud meetings)をダウンロードしてください。
 
対象:人事もしくは産業保健のご担当者様
(下記「研究概要」をご確認ください)

 
ご案内用資料(こちらからダウンロードしてご利用ください)
 

お申し込み

下記のフォームよりお申し込みください。

お申し込みフォーム

お申し込みいただきましたら、開催前日までにカンファレンスのZoomリンクをご登録メールアドレスにお送りします。
 
前日になってもリンクが届かない場合、その他お問い合せは、下記メールアドレスにご連絡ください。

keiocsr@gmail.com
 

【研究概要】

本プログラムは、研究費での実施となるため、企業様・ご参加の社員様の費用負担はございません。
※但し、参加者の募集、スクリーニング対応、データ管理等を企業のご担当者様にお願いする予定です。

 
▼対象
参加企業の従業員の方合計200名程度(1企業あたり20人以上の研究適格者)募集します。
 
▼実施方法
全てオンラインで実施する予定です。
 
▼プログラムの内容
マインドフルネス認知療法という健康な方のwell-beingの改善に効果の確認されたプログラムを簡略化したものです。
 
▼スケジュール
1回1.5時間程度、4回程度の介入を予定しています(その後月1回程度のフォローアップクラスを半年間実施予定)。
第1期:2021年6月以降/第2期:2022年8月以降

マインドフルネスを取り入れたプログラムは世界各国で研究され、ストレスの改善、well-beingやメンタルヘルスの向上などの効果が認められています。私たちもこれまでに様々な方を対象にマインドフルネス教室を実施してまいりました。
これまでの研究はこちらよりご覧いただけます。