論文掲載のお知らせ「認知行動療法の提供時期に関する費用対効果研究」
認知行動療法の提供時期に関する費用対効果研究の論文がJournal of Affective Disordersでpublishされました(筆頭著者:山田慶英、責任著者:佐渡充洋)。以下概要です。
【概要】
- うつ病に対して薬物療法と認知行動療法(CBT)を併用すると効果が高いことはわかっています。しかしCBTのセラピストが必要になるためコストは高くなります。
- うつ病に対して最初からCBTを併用するのと、最初は薬物のみで治療し、よくならない人にCBTを実施するのとではどちらが費用対効果的かをモデリングの手法を用いて検証しました。結論として、最初からCBTを併用する方がコストはかかるも、効果も高く、その程度がNICEの閾値を下回るため費用対効果的である可能性が考えられました。
- ただしbudget impact analysisが実施されていない、教育コストが考慮されていないという限界については考慮が必要です。
論文の抄録は以下からご覧いただけます。
Yamada Y, Miyahara R, Wada M, Ninomiya A, Kosugi T, Mimura M, Sado M.
J Affect Disord. 2021 Sep 1;292:574-582. doi: 10.1016/j.jad.2021.05.095. Epub 2021 Jun 17.
PMID: 34147970