産業精神保健
KEAPの3つの枠組み
1過剰に「保護的な」職場復帰支援からの脱却
職場復帰とは、メンタルヘルス不調者自身が主人公となって主体的に取り組む(挑戦する)過程であることを明確にします。それにより、企業がメンタルヘルス不調者を仕事に戻してあげるという考えからの脱却を実現します。
2目標設定型の職場復帰プロセス
職場に戻ることは、あくまで職場復帰プロセスのスタートです。その真のゴールは、企業が求める業務役割を継続的に担えることです。ゴールを明確に設定し、その達成を目指した職場復帰プランを作成します。
3プロセスの標準化と可視化
メンタルヘルス不調者の状態に応じて、職場復帰プロセスを休養・治療期、職場復帰準備期、試し出勤期、復帰後支援期の4つのフェーズに分けます。各フェーズで目指すべき目標と達成課題を示すことで、不調者本人に加えて関係者に対しても、今何を目指し何をするべきかを明確にします。
KEAPの3つの機能とそれを担う体制
コンサルティング・ファンクション
メンタルヘルス不調者への接し方や業務の与え方、配置などを、関係者(管理監督者、人事担当者、および産業保健スタッフ)にアドバイスいたします。それによって、関係者の方々が不安を抱くこと無く、職場復帰のゴールに向かって一緒に進めるように支援します。
メディカル・ファンクション
メンタルヘルス不調者の主治医と連携して、こちらから職場復帰システムや職場の様子などの情報を提供すると共に、主治医から治療に関する情報を得ます。その連携により、職場復帰の取り組みを開始してよい状態までメンタルヘルス不調者がしっかり回復できるように支援します。必要があれば、慶應義塾大学病院をはじめとする信頼できる医療機関を紹介いたします。
「育て鍛える」メンタルヘルス支援
精神症状の評価を行うとともに、活動記録や作業課題などを用いて日常生活リズムや活動量、さらに作業能力の回復程度を確認します。加えて、今回の休業に至った過程の振り返りを通して、再燃・再発を防ぐために必要な課題を抽出します。働き続けられることを目指して、抽出した課題の解決を支援します。
3つの機能を実現する支援体制
専門スタッフが常駐することで、メンタルヘルス不調者へのきめ細やかな対応と関係者との緊密な連携を実現します。