マインドフルネス Mindfulness

不安障害に対するマインドフルネスMindfulnes for anxiety disorder

諸外国では、マインドフルネスが不安障害に対して効果があることが確認されていますが、日本においても同様に効果があるかどうかはまだ十分に調べられていませんでした。そこで、我々は、不安障害の患者さんに対するマインドフルネスの効果を検証するために、最初に、対照群をおかない形でパイロット研究を行い、そのあとで、無作為化割付比較対照試験を実施し、マインドフルネスが不安障害に対して効果があることを実証しました。それぞれの研究の概要については以下をご参照ください。

パイロット研究Pilot study

【目的】
この研究は、不安障害(パニック障害、社交不安障害、強迫性障害)に対するマインドフルネス教室の効果を、介入前後の比較で検証することを目的に行われました。

【方法】
パニック障害、社交不安障害、強迫性障害のいずれかの診断基準を満たす対象者13名に対して、毎週2時間全8回のマインドフルネス教室を実施し、実施前後で不安症状やうつ症状などがどのように変化するかの評価を行いました(対照群をおかない単群前後比較)。

【結果】
その結果、不安症状の尺度であるSTAI-stateの平均値は、介入前52.4だった値が、介入後は40.8(40点以下が正常域)と、ほぼ正常域まで、有意に低下することが明らかになりました(p値=0.001)。

結論:マインドフルネス教室が不安症状に対して、改善効果を持つことが示唆されました。だだし、この研究は、「対照群をおかない単群での研究」であるため、最終的な効果の検証のために、「無作為化比較対照試験」を、実施することとしました。

*本研究の成果を第111回日本精神神経学会学術総会(2015年6月大阪)で発表しました。

無作為化比較対照試験Randomized Controlled Trial

【目的】
我々が前年度に実施した、パイロット研究の結果から、マインドフルネス教室が不安症状を有意に改善させる可能性が示さました。その結果を受け、無作為化比較対照試験で対照群と比較した場合のマインドフルネス教室の効果を検証する目的で、本研究が実施されました。

【方法】
パニック障害、社交不安障害のいずれかの診断基準を満たす対象者40名を介入群と対照(待機)群とに無作為に割り付け、介入群に対しては、通常治療に加えて毎週2時間全8回のマインドフルネス教室を、対照群に対しては通常治療のみを実施しました。また実施前後で両群に対して、不安症状やうつ症状などの評価を行いました。

【結果】
主要評価項目とした不安症状の評価尺度であるSTAI-stateの介入後(8週間後)の値は、介入群38.0、対照群 49.8であり(40点以下が正常域)、介入群は対照群に比べて有意な改善が認められました(p=0.002)。また特性不安の尺度であるSTAI-trait、マインドフルネスの尺度であるFFMQなどについても有意な改善を認めました。

【結論】
マインドフルネス教室がパニック障害、社交不安障害に対して、その不安症状の軽減に有効であることが示されました。また、STAI-traitの値も有意に改善したことから、マインドフルネス教室の効果が、長期的に維持される可能性も示唆されました。

*本研究の成果を第112回日本精神神経学会学術総会(2016年6月千葉)で発表し、筆頭演者の二宮朗医師が優秀発表賞を受賞しました。

  • mindfulness_02
  • mindfulness_03

Well beingに対するマインドフルネスMindfulness for well being


マインドフルネスがwell-beingやストレスに与える影響に関する研究Mindfullness for well-being

マインドフルネスが、うつ病の再発予防や不安症状などに対して一定の効果があることはこれまでの研究から明らかになってきています。一方、世界的には、一般の人たちに対して、幸福感や人生の充実感といったwell-beingやストレスについても改善をもたらすことが徐々に確認されはじめていますが、日本ではまだその有効性が確認されていません。現在、私たちの研究グループでは、マインドフルネスがwell-beingやストレス改善に効果があるかを検討するため、パイロット研究を実施しています。

2016年12月5日 独立行政法人労働政策研究・研修機構の発行誌にKEAPの取り組みが掲載されました

独立行政法人労働政策研究・研修機構の発行誌『ビジネス・レーバー・トレンド 12月号』にKEAPの取り組みが掲載されました。
タイトル:職場復帰支援を中心としたメンタルヘルス支援プログラム(KEAP)の取り組み-働き続けられるように「育て鍛える」アプローチ

こちらからご覧になれます。

2016年8月12日 マインドフルネスについて講演 —中央労働災害防止協会「心とからだの健康づくり指導者等のための実務向上研修」ー

8月5日(金)福岡で開催された、中央労働災害防止協会主催の「心とからだの健康づくり指導者等のための実務向上研修」で、佐渡充洋専任講師がマインドフルネスについて講演をしました。

2016-08-05 11.01.24

当日は、約50名の参加者に対して、マインドフルネスの概念、その医療分野におけるエビデンス、そして簡単なエクササイズを行い、概念 、実践の両面からマインドフルネスについての理解を深めていただきました。

レーズンエクササイズを実践された参加者からは、「いかに注意があちこちに飛んでいるかということに気づいた」とか、「とても新鮮な体験だった。今まできちんと物事を味わっていなかったことに改めて気づいた」などといった、とても貴重な感想が聞かれました。

2016-08-05 11.00.57

 

 

 

 

 

マインドフルネスで優秀発表賞受賞          二宮朗医師  不安障害に対する効果

2016年6月2-4日に千葉市で開催された日本精神神経学会学術総会で、二宮朗助教が優秀発表賞を受賞しました。

二宮助教は、マインドフルネスを用いた8週間の介入が、無作為割り付け比較対照試験(RCT)で、不安障害(パニック障害、広場恐怖、社交不安障害)に効果があることを発表しました。マインドフルネスの効果をRCTで検証したのは、我々が知る限り、我が国では初です(授賞式は、佐渡専任講師が代理出席)。

   2016-06-03 11.01.50  2016-06-04 16.48.25-1

医療技術評価の際に利用される、費用対効果研究の基礎について講義・演習を実施しました

2016年2月28日、佐渡充洋専任講師が川崎市立川崎病院の小杉哲平先生とともに、日本若手精神科医の会主催「臨床疫学研究ワークショップ」(慶應義塾大学)で医療経済のパートを担当しました。

2016-02-28 17.07.54

信濃町メンタルセミナーで講演をしました

2016年2月12日(金)開催の信濃町メンタルセミナーにおいて、佐渡充洋専任講師が「うつ病の職場復帰支援」について講演しました。

東京都医師会・地方公務員安全衛生推進協会 平成27年度産業医研修会で講演をしました

東京都医師会・地方公務員安全衛生推進協会 平成27年度産業医研修会において、白波瀬丈一郎特任准教授が「KEAP・職場のメンタルヘルス支援プログラムについて」講演しました

日本抗加齢学会専門医・指導医認定委員会主催の講習会で講演しました

2016年1月31日(日)開催の日本抗加齢学会専門医・指導医認定委員会主催、東京/研修用講習会(基礎受験編)において、二宮朗助教が「メンタルヘルスとストレスマネージメント」について講演しました。

 

精神神経学雑誌第117巻第6号に論文が掲載されました

精神神経学雑誌第117巻第6号に白波瀬丈一郎特任准教授の「精神分析と副作用」が掲載されました。