Well beingに対するマインドフルネスMindfulness for well being

2017年7月3日

 

マインドフルネスがwell-beingやストレスに与える影響に関する研究Mindfulness for well-being

マインドフルネスが、うつ病の再発予防や不安症状などに対して一定の効果があることはこれまでの研究から明らかになってきています。一方、世界的には、一般の人たちに対して、幸福感や人生の充実感といったwell-beingやストレスについても改善をもたらすことが徐々に確認されはじめていますが、日本ではまだその有効性が確認されていません。現在、私たちの研究グループでは、マインドフルネスがwell-beingやストレス改善に効果があるかを検討するため、研究を実施しています。

昨年実施されたパイロット研究(試験的な研究)では、以下のような結果が示され、マインドフルネスがwell-beingを改善させる効果がある可能性が示唆されました。

パイロット研究Pilot study

【目的】
この研究は、一般の方々と、精神疾患をお持ちの方々(不安障害、適応障害、うつ病)の混合グループに対して、マインドフルネス教室がwell-beingやストレス改善に及ぼす効果を、介入前後の比較で検証することを目的に行われました。

【方法】
過去に精神疾患の既往がない一般の対象者12名と、不安障害、適応障害、うつ病のいずれかの診断基準を満たす対象者12名、合計24名に対して、毎週2時間計8回のマインドフルネス教室を実施した後、月1回2時間計6回のフォローアップ教室を実施しました。つまり、研究期間は8か月となります。その上で、介入前後でwell-beingやストレスなどがどのように変化するかの評価を行いました(対照群をおかない単群前後比較)。

【結果】

<全体の結果>開始8週後の時点でwell-beingの尺度であるSWLSとマインドフルネスの尺度であるFFMQが統計学的に有意な改善を認めました。その結果は開始8か月後の最終フォローアップでも改善効果が持続していることがわかりました。

<一般対象者のグループ>開始8週後のFFMQと開始5か月後のSWLSで有意な改善をみられました。

<精神疾患を持つグループ>開始8か月後においてSWLS、FFMQの有意な改善を認めました。

【結論】

マインドフルネス教室が一般の対象者や精神疾患を持つ対象者の混合グループに対して、well-beingの改善効果を持つことが示唆されました。だだし、この研究は、「対照群をおかない単群での研究」であるため、最終的な効果の検証のために、「無作為化比較対照試験」を計画することにしました。

*本研究の成果を第113回日本精神神経学会学術総会(2017年6月名古屋)、日本マインドフルネス学会第3回大会(2016年11月東京)で発表しました。