カンファレンスレポート「マインドフルネスとウェルビーイング」

2018年6月13日、第39回慶應産業精神保健カンファレンスが開催されました。

 

当大学医学部精神・神経科学教室大学院生の小杉哲平が、「マインドフルネスとウェルビーイング」というタイトルで講演をさせて頂きましたので、その内容を簡単にご報告いたします。

 

講演ではまず、マインドフルネスの歴史や効果機序に触れた後、ウェルビーイングの概念の説明をしました。ウェルビーイングは幸福感をいくつかの側面から多面的に表す概念であり、主に①感情、②人生満足度、③ユウダイモニアという3つの主要な側面があることを述べました。

 

 

ウェルビーイングを研究対象とした学問としてポジティブ心理学という領域があり、その知見からウェルビーイングが高いと寿命や健康にも好影響があること、介入によりウェルビーイングは高めることができることを示しました。

そして、マインドフルネス的な介入もウェルビーイングを高める一つの方法であり、その効果機序について過去の研究をもとに私見を述べ、現在私達が行っているマインドフルネスのウェルビーイングへの効果を探索した研究を紹介しました。

 

その後のフロアーの先生方との質疑応答では、それぞれの先生方の臨床経験、研究での実践に基づいた貴重なコメントやご質問を頂き、活発な議論がなされ、盛況のうちにカンファレンスを終えることができました。

 

(小杉 哲平)